私と注文住宅

1.安くて安心



  当時20歳で、結婚して、マイホームを持つことに憧れていました

 注文住宅は、展示会場に行き、こんな家に住めるんだ!という

 ドキドキとわくわくでした。何より自分でこんな壁紙、こんなドア、お風呂はもっと大きくなど、

 我が家の場合は、もう少し広めがいいねと、1ユニット付け足したりなど、あれこれ

 考えるのは、大変でもあり、楽しくもありました。当時の担当者の方が、安くて安心100年持ちますと

 おっしゃっていた言葉が忘れられません



2・騙された10年


 出来上がった我が家は、展示場の半分もない小さいマッチ箱のような家でした

 最初にきたのは、外壁です。8年でボロボロになりました。

 床下浸水、サビ、雨漏り…次から次へと修復しなくてはいけません。

 何も知らなかった。本当にそう思いました。



3、私の帰るところ


 あれから、30年経ちます

 壁紙も、絨毯床も、お風呂も、年季が入って、あの時、こうしておけば良かった

 ということばかりです。でも、自分で決めたから我慢できます

 お風呂だって、茶色がいいって、思ったんです。水垢が目立つから、白がいいだなんて

 知らなかった。ぼろぼろでも、一緒に年を重ねると、いろんな思い出や、愛着が出てきます

 後悔ばかりだったはずなのに、この家が私の帰ってくる場所で、私を、見守ってきてくれた場所です

 そう思うと、この家買って良かったなって、ちょっぴり思います。